
人は、どこで壊れ、どこで救われるのでしょうか。
第75話「出口」では、家族の崩壊、罪の記憶、そして赦しの気配が交錯します。
物語の舞台は、静かな住宅地、公園、そしてデパートの“踊り場”。
そこにいるのは、母の認知症と向き合う姉弟、過去の銃撃事件を語る元警官、そして5階と4階のあいだで立ち止まる青年。
誰もが、誰かを想いながら、誰にも救えない現実の中で、そっと揺れ動いています。
「出口」とは、本当に“外へ出る”ことなのか。
それとも、“ここにいてもいい”と認められることなのか──
物語の本題に入る前に、前回の流れをふり返る
→『住みにごり』第74話「散歩」ネタバレ考察|笹原の過去と末吉の異変、静かに壊れていく家族の気配
※今回の第8巻では、より深く考察や感想を伝えたいと思い、各話ごとにネタバレ記事を分けて投稿するスタイルにしています。
最後には「8巻まとめ記事」も公開予定ですので、通し読みしたい方はそちらもぜひ。
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『住みにごり』第75話「出口」ネタバレ考察
ハナちゃん、無事帰還──けれど残る違和感
前話で明らかになった「ハナは隣人・佐原さんの犬だった」という事実。
今話ではそのハナが正式に返還されます。佐原さんは涙ながらに喜び、感謝の言葉を繰り返します。
「朝方、小屋を見たらリードごとおらんようになってて…」
「私のせいや…」
それでも長月の胸には、拭いきれない不安が残っていました。
リードが外れていた理由は曖昧なまま。
そして末吉は、どこまでも無邪気に、どこまでも平然としていました。
「びっくりした⁉︎」と笑う弟が怖い
佐原家からの帰り道。末吉は突然、長月の目の前で「びっくりした!?」と大声で叫び、満面の笑みを浮かべます。
その瞬間、長月の顔が引きつります。
“この子はもう、普通じゃないのかもしれない”
長月はすぐに冷静さを取り戻しますが、その笑顔の裏にある“何か”に、明らかに怯えている。
末吉の無邪気さは、もはや“幼さ”ではなく、“怖さ”に変わりつつあるのです。
「出口」のない家と、末吉の心
話の後半では、実家の裏手にある“謎のドア”が登場します。
「なんであんなところにドアが…?」
「あのドア、親父が建てたときにつけたらしい」
それは、壁のど真ん中に取り付けられた、外へつながるはずの「出口」。
けれど、そこには何の階段も、踏み出すための道もない。
「自由な世界は、丸見えなのに」
「出ていけるはずなのに、難しいんやろ…」
このドアは、まさに“末吉の心”を象徴しているかのようです。
外の世界は見えている。けれど出ていく術を持たない。
踏み出すための“段差”すら、自ら壊してしまったようにも見える。
姉の優しさと、踏み込めない一線
長月はそんな末吉に、やさしく語りかけます。
「これから私も、仕事が休みの日に手伝うから…」
それは、閉じこもる末吉の心にそっと手を伸ばすような言葉。
けれど、末吉は「また来てくれたら、それでええ」と答えるのみ。
本当に望んでいるのか、それとも“出られない”と言っているのか。
その曖昧な返答が、かえって深い孤独を際立たせていきます。
5/4──“出口”ではなく、“踊り場”という居場所
終盤で描かれたのは、フミヤと新沼達郎の再会。
彼らが立っていたのは、デパートの「5階と4階のあいだ」、つまり「5/4」とも呼べる踊り場。
そこは、社会にも家庭にも属しきれない人々の“あいだ”を象徴する空間です。
ふたりはいつしか、漫画や音楽を貸し借りするような仲に。
一冊の本、一枚のCDを通して、フミヤは徐々に達郎へと心を開いていきます。
言葉よりも先に“趣味”という緩やかな接点が、ふたりの関係を静かに結んでいくのです。
別れ際、達郎はフミヤにそっと語りかけます。
「実家に来ませんか。ちょっと見せたいものがあるんです」
その声には、どこか“何かを託す人”のような静かな決意がにじんでいました。
一方その頃、場面は新沼家の洗面所へと切り替わります。
お風呂あがりの妹・ひなぎが、洗面台の前で歯を磨く──
何気ないように見える日常の一コマですが、カメラが映し出すのは、一本しかない歯ブラシ。
ひなぎが手にしていたのは、兄・達郎の歯ブラシ。
つまり、兄妹が同じ歯ブラシを共有していたという、衝撃的な事実が最後に浮かび上がります。
達郎とフミヤの静かな対話、
踊り場という“あいだ”の居心地、
「出口」ではなく“そのままでいい”という包容の空気──
それらが積み重なったあとに突きつけられる、兄妹の「親密さの歪み」は、
静かな物語に一滴の毒を落としたような不穏な余韻を残します。
まとめ|出口は見えていても、出られないことがある
『住みにごり』第75話「出口」は、“心の行き止まり”を描いた回でした。
外の世界を見ながらも動けない末吉。
優しく寄り添おうとしながら、どこかで線が引けなくなっている長月。
「出口」を探しながら、踊り場という曖昧な場所で立ち止まっているフミヤ。
そして、兄妹で歯ブラシを共有してしまうほど、境界がにじんだ達郎とひなぎ。
この物語に登場する誰もが、「まだ出口を見つけられていない人たち」なのかもしれません。
でもだからこそ、ふとした誰かとのつながりや、
何気ない日常の中の違和感が、“出口の存在”を気づかせてくれることもある。
出口は、すぐそばにあるのかもしれない。
ただ、まだそこへ踏み出す勇気が、誰にもなかっただけなのです。
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