まさてっく

怖いのに惹かれる。苦しいのに、どこか救われる。 そんな「倫理の揺れ」や「痛みの記憶」が残る物語を、 感性と言葉の余白で、そっと読み解いていきます。 どうぞ、コーヒーでも片手に。 ゆっくりと、お楽しみください。

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第76話「反転」ネタバレ考察|末吉の理性がついに崩壊。“跳び蹴り”の衝動は救いか絶望か

『住みにごり』8巻 理性とは、こんなにも脆く、静かに崩れていくものなのか――。 信じていたものは空っぽで、助けを求めた相手は耳をふさぐ。優しさは届かず、言葉も交わらず、ただ「敵か味方か」だけが残された世界。 『住みにごり』第76話「反転」は、これまでじわじわと積み重ねられてきた“壊れそうな予兆”が、ついに表に出てしまう決定的な瞬間を描いています。 末吉はなぜそこまで追い詰められたのか?怒りと哀しみの境界が曖昧になるこの回。 あなたなら、この「反転」を、どう読み解きますか? 物語の本題に入る前に、前回の流れ ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第75話「出口」ネタバレ考察|出口なき末吉の心──そして兄妹の”親密さの歪み”

『住みにごり』8巻 人は、どこで壊れ、どこで救われるのでしょうか。 第75話「出口」では、家族の崩壊、罪の記憶、そして赦しの気配が交錯します。物語の舞台は、静かな住宅地、公園、そしてデパートの“踊り場”。そこにいるのは、母の認知症と向き合う姉弟、過去の銃撃事件を語る元警官、そして5階と4階のあいだで立ち止まる青年。誰もが、誰かを想いながら、誰にも救えない現実の中で、そっと揺れ動いています。 「出口」とは、本当に“外へ出る”ことなのか。それとも、“ここにいてもいい”と認められることなのか── 物語の本題に入 ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第74話「散歩」ネタバレ考察|笹原の過去と末吉の異変、静かに壊れていく家族の気配

『住みにごり』8巻 ほんの少しの散歩のはずだった――けれど、戻ってきたときには、何かが決定的に変わっていた。 『住みにごり』第74話「散歩」は、静けさの中に不穏な波紋が広がっていくような回です。過去の事件、母の異変、そして弟・末吉の“無自覚な異常さ”。一つひとつの会話や行動が、見えない境界線をじわじわと越えていきます。 誰かが壊れそうな気配。誰かがもう壊れているかもしれない予感。それでも、家族はその中で立ち止まらず、歩き続ける。 今回の記事では、そんな第74話の真相と余韻を丁寧に解きほぐしていきます。 物 ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第73話「責任」ネタバレ考察|夏海の怒りと笠原の過去、それぞれの“赦されなさ”が交差する

『住みにごり』8巻 支援とは、ほんとうに“善意”なのでしょうか。誰かのために差し出された手が、相手を追い詰めてしまうこともある――。 第73話「責任」では、引きこもり少女・佐倉夏海と、過去を隠して生きてきた男・笠原の物語が静かに交錯します。ふたりの間に通うのは、“赦されなさ”という名の孤独。 本記事では、それぞれの立場と感情に宿る「責任」の意味、そして“赦されないまま生きるということ”に迫ります。 物語の本題に入る前に、前回の流れをふり返る→『住みにごり』第72話「人参」ネタバレ考察|“うさぎちゃん”の記 ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第72話「人参」ネタバレ考察|“うさぎちゃん”の記憶と、母・百子の喪失の予兆

『住みにごり』8巻 にんじんの飾り切りが、記憶の奥にしまっていた母の姿を呼び起こす──『住みにごり』第72話「人参」では、息子・末吉と母・百子が“すき焼き”を囲みながら、過去と現在、親と子の立場を静かに反転させていきます。 笑いの中に切なさがあり、あたたかな団らんの中に、ふと訪れる「誰ですか?」の一言。この一話には、“思い出”と“老い”が、食卓という日常の中で交錯する様子が、繊細に描かれています。 物語の本題に入る前に、前回の流れをふり返る→『住みにごり』第71話「踊場」ネタバレ考察|新沼達郎とフミヤが出 ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第71話「踊場」ネタバレ考察|新沼達郎とフミヤが出会った“5/4の意味”とは?

『住みにごり』8巻 その場所は、デパートの5階と4階の“あいだ”にある踊り場──誰も足を止めない、けれど誰かにとっては“世界との接点”になる空間。 『住みにごり』第71話では、元引きこもりの新沼達郎と、現在も引きこもり状態にあるフミヤが、初めて出会い、静かに言葉を交わします。 物語の本題に入る前に、前回の流れをふり返る→『住みにごり』第70話「節介」ネタバレ考察|フミヤと再会した新沼の“涙の理由” ※今回の第8巻では、より深く考察や感想を伝えたいと思い、各話ごとにネタバレ記事を分けて投稿するスタイルにして ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第70話「節介」ネタバレ考察|フミヤと再会した新沼の“涙の理由”

『住みにごり』8巻 “正しさ”では救えないことがある── 第70話「節介」は、支援の現場に立つ新沼が、朝井との静かな衝突を経て、“支援者”としての自分と、“妹”としての自分の境界線に向き合う物語でした。 そしてその先に待っていたのは、「偶然を装った出会い」。支援の名を借りた“越境”に、思わず涙が滲む一話です。 ここでは、朝井との対話、フミヤとの再会、そして涙の意味を丁寧に読み解きながら、「節介」というタイトルの本質に迫っていきます。 物語の本題に入る前に、前回の流れをふり返る→『住みにごり』第69話「大人 ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第69話「大人」ネタバレ考察|暴走した正義と、新沼が差し出す“名刺の意味”

『住みにごり』8巻 善意で踏み込んだその一歩が、人を壊してしまうことがある。第69話「大人」は、“支援”という名の暴力と、それに気づいた若者の苦悩を描いた物語です。 引き出し屋の新人・野上は、正しいことをしたつもりだった。でも、その行動が引きこもりの少女をより深く傷つけ、家族の関係を完全に壊してしまいます。 正義の名のもとに暴走してしまった自分。その先で出会ったのが、新沼ひなぎという“ほんとうの大人”でした。 名刺一枚に託された、小さな救いの光。本記事では、そんな第69話のネタバレと考察を通して、「大人と ...

【25巻完結】『不滅のあなたへ』最終回ネタバレ考察|魂の旅の結末と“継がれる想い”

https://masa-tech-blog.com/fumetsu-season3-gensehen/ 【最終巻】第25巻 2025年8月12日発売! 『不滅のあなたへ』という長い旅路を、もう一度“本”というかたちで手元に残しておきたい方へ。 フシの物語の結末が収録された最終巻・第25巻がついに発売されました! ページをめくるたび、あの記憶と再び向き合える一冊。ぜひ、あなた自身の“魂の本棚”に加えてみてください。 → 『不滅のあなたへ(25)』をAmazonで購入する 『Kindle版』はこちら! 『コ ...

漫画『住みにごり』第8巻の表紙。部屋で椅子にうつ伏せる末吉の姿が描かれている。

『住みにごり』第68話「小指」ネタバレ考察|兄フミヤの“封印された過去”と野上の“正義”

『住みにごり』8巻 誰かに支配され続ける苦しさって、どんな感情なんだろう──。 『住みにごり』第68話では、ついに清くん事件の真相に近づく“決定的な記憶”が描かれます。 舞台は再び、フミヤの支配空間へ。静かな空気の中に、じわじわと狂気がにじみ出してくる──そんな緊張感に満ちた回です。 この記事では、特に印象的な場面を振り返りながら、「なぜ末吉は耐えているのか」「支援と支配の境界線はどこにあるのか」そんな問いに、まさてっくなりの視点で考察していきます! ※今回の第8巻では、より深く考察や感想を伝えたいと思い ...