
その場所は、デパートの5階と4階の“あいだ”にある踊り場──
誰も足を止めない、けれど誰かにとっては“世界との接点”になる空間。
『住みにごり』第71話では、元引きこもりの新沼達郎と、現在も引きこもり状態にあるフミヤが、
初めて出会い、静かに言葉を交わします。
物語の本題に入る前に、前回の流れをふり返る
→『住みにごり』第70話「節介」ネタバレ考察|フミヤと再会した新沼の“涙の理由”
※今回の第8巻では、より深く考察や感想を伝えたいと思い、各話ごとにネタバレ記事を分けて投稿するスタイルにしています。
最後には「8巻まとめ記事」も公開予定ですので、通し読みしたい方はそちらもぜひ。
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住みにごり第70話「踊場」ネタバレ考察
新沼達郎という人物──過去と向き合い、今を生きる人
この出会いのきっかけは、新沼ひなぎがフミヤに兄を紹介したことからでした。
ひなぎの兄・新沼達郎は、かつては引きこもり当事者でしたが、
ある「ひきこもり交流会」との出会いによって、その状態を脱し、今では社会の中で穏やかに暮らしています。
その経験を支えに、今では妹のひなぎ自身が、交流会の職員として活動しているという背景があります。
つまりこの場面は、“元当事者”と“現在の当事者”が、デパートの踊り場で出会う”という、静かで深い対話の時間なのです。
アドバイスをしない“関わり”という支え方
達郎はフミヤに対し、何かを押しつけるような態度は一切とりません。
「私からあなたにアドバイスできることは、特にありません」
そうやって、距離を取りながらも、
自分の過去と心の内を、そっと差し出します。
それはまるで、「あなたの苦しみは、あなたにしかわからない。
でも、私もかつて似た場所にいたから、
もし今、あなたが誰かとつながってみたいと思ったら、ここにいるよ」
──そんな言葉なきメッセージのようでもありました。
「植物が好きなんですよね?」──引きこもりと植物の重なり
フミヤに向けて達郎は、こんな話をします。
「植物って、動物と違って移動できない。
生まれた場所から動けず、そこに根を張って、資源を奪い合う。
けれど、遺伝子が近ければ、競争を避ける行動も見せるんです」
植物の生態に重ねて語られるのは、
“動けない存在”であることの葛藤と、
その中にもある譲り合いや共存の知恵。
引きこもりである自分を、ただの“社会からの逃避”とは見なさず、
「植物のように、ただ静かにそこにいることにも意味があるのではないか」
──そんな視点が、フミヤの心にも少しずつ届いていきます。
デパートの踊り場という“境界の場所”
会話が交わされたのは、「踊り場」と呼ばれる空間。
- フロアとフロアのあいだ
- 人がただ通り過ぎていく場所
- けれど、静かで、安心できる
達郎はそこを「夢と現実のあいだ」と呼びます。
その曖昧さこそが、今のフミヤにとって心地よく感じられたのでしょう。
「薄暗くて静かなのに、遠くの方から楽しげな音楽や笑い声が聞こえる。
寝ぼけてる時みたいで、心地いいですよね」
まるで、社会との完全な断絶ではなく、
ほんの少しだけ、つながっているような感覚。
“脱出”ではなく、“対話”を通して広がる世界
このエピソードの核心は、
「引きこもり=脱出すべき状態」ではないという視点にあります。
達郎は、かつて自分が引きこもっていたことを否定しません。
むしろ、その時期に感じていた“植物的なあり方”を、
今のフミヤにもそのまま手渡すように話します。
人間は、植物と違って“動ける”。
けれど、動かないことにも意味がある。
そして、自分が「動きたい」と思えたときに、
そっと寄り添ってくれる誰かがいればいい──
考察|「5/4」の踊り場──その数字に込められたもの
作中で、フミヤと達郎が出会うのは「5/4」、つまり5階と4階のあいだの踊り場です。
この「5/4」という中途半端な数字は、フミヤ自身の今の状態を象徴しているように感じられます。
社会に戻ったわけでもない。
でも完全に閉じこもっているわけでもない。
そのどちらでもない、“あいだ”にいる存在。
5/4という割り切れない数は、
そんなまだ答えが出せない人の揺れや、
どこにも属せない心の位置を表しているようです。
そして踊り場は、そんな人が「少しだけ立ち止まってもいい場所」。
達郎とフミヤがここで出会ったことは、
とても自然で、静かな必然だったのかもしれません。
まとめ|誰かを“動かす”のではなく、“在る”ことを認める力
『住みにごり』第71話は、これまでの激しい展開とは打って変わって、
静かな時間と空間の中で紡がれる哲学的な対話が印象的な回でした。
引きこもりの当事者であるフミヤにとって、
新沼達郎との出会いは「引っ張り上げられること」ではなく、
「自分のままでいていい」と言ってもらえるような体験だったのかもしれません。
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