『おかえり水平線』が「次にくるマンガ大賞2026」Webマンガ部門で1位に輝きました!
2026年9月16日に結果が発表され、渡部大羊先生の『おかえり水平線』がWebマンガ部門の頂点に。
今回の受賞をきっかけに、作品を初めて知った人も多いのではないでしょうか。
『おかえり水平線』は、海辺の町にある銭湯を中心に描かれる青春群像劇です。
読んでいると気になるのが、どこか実在しそうな海辺の風景。
「舞台は大阪のどこ?」
「和歌山ではないの?」
「柿の湯にも実在するモデルがある?」
調べてみると、作品の舞台だけでなく、作者が柿の湯を描くために取材した実在の銭湯も見つかりました。
この記事では、『おかえり水平線』の舞台となった町や柿の湯のモデル、実際に訪れられる聖地について、公式情報をもとに詳しく解説します。
『おかえり水平線』の舞台はどこ?
舞台は大阪府の岬町
『おかえり水平線』の舞台となっているのは、大阪府泉南郡にある岬町です。
2026年9月に少年ジャンプ+公式YouTubeチャンネルで公開された第4巻発売記念PVで、岬町が作品の舞台であることが明かされています。
PVでは、実際に岬町で撮影された風景も使われました。
第1巻の時点では、集英社公式サイトでも具体的な町の名前までは出ていません。
紹介されていたのは「海辺の街」です。
そのため、以前は作中の風景や駅などから場所を推測する読者もいました。
しかし、第4巻の公式PVによって、舞台が岬町であることまで確認できるようになりました。
岬町は大阪の最南端にある海辺の町
「大阪なのに、こんな海辺の景色があるの?」
作中を見て、そう感じた人もいるかもしれません。
岬町は大阪府の最南端にあります。
大阪湾に面していて、すぐ南側は和歌山県です。
そのため、大阪の中心部でイメージする景色とはかなり雰囲気が違います。
海がすぐそばにあり、町には南海本線が走っています。
『おかえり水平線』で描かれる、海と町が近くにある風景とも重なります。
Googleで「おかえり水平線 大阪」だけでなく「おかえり水平線 和歌山」と検索されているのも、この立地を知ると納得できます。
舞台は大阪府ですが、岬町は和歌山市にも近い町です。
『おかえり水平線』と泉佐野の関係は?
『おかえり水平線』について調べると、「泉佐野」という地名も出てきます。
これは、物語の中心となる岬町とは別に、作中で泉佐野周辺とみられる場所が描かれているためです。
第19話では、読者から「泉佐野警察」「羽倉崎駅ではないか」と指摘する声が出ています。
羽倉崎駅は大阪府泉佐野市にある南海本線の駅です。
一方、岬町にある淡輪駅も同じ南海本線にあります。
そのため『おかえり水平線』では、岬町を中心にしながら、大阪南部の実在する地域や風景が描かれている可能性があります。
作中の銭湯「柿の湯」にモデルはある?
舞台が岬町なら柿の湯も岬町にある?
舞台が分かると、次に気になるのが「柿の湯」です。
主人公の柿内遼馬が祖父と営んでいる銭湯で、物語の中心になる場所でもあります。
それなら、岬町に柿の湯のモデルがあるのではないか。
そう思いますよね。
ところが、調べてみると意外な場所が出てきます。
京都です。
京都の「源湯」がモデルのひとつ
京都市上京区にある「源湯」は、『おかえり水平線』を描くために実際に取材された銭湯です。
作者の渡部大羊先生も、源湯を取材したことを自身のXで明かしています。
源湯側からも、『おかえり水平線』との関係が発信されています。
さらに2026年9月公開の第4巻発売記念PVでは、岬町だけでなく源湯でも実際に撮影が行われました。
少年ジャンプ+公式も、PVの説明で源湯について「取材協力していただいている源湯」と紹介しています。
つまり、
物語の町 → 大阪府岬町
銭湯の取材先 → 京都の源湯
となっています。
ここを分けて考えると、舞台とモデルの関係が分かりやすくなります。
源湯は今も営業している
源湯は作品のために作られたセットではありません。
京都市上京区北町に実在する銭湯です。
昭和3年創業の歴史があり、現在は銭湯を継業する「ゆとなみ社」が運営しています。
そのため、『おかえり水平線』を読んだあとに実際に訪れることもできます。
漫画の中に出てくる柿の湯とまったく同じ建物というわけではありません。
それでも、作者が実際に足を運び、作品づくりの参考にした場所です。
柿の湯の空気がどこから生まれたのかを知るには、かなり面白い場所ではないでしょうか。
大阪の「パール温泉」も取材されていた
第3巻では「釜」のために別の銭湯へ
さらに調べると、もう一軒出てきます。
大阪市東成区にある「パール温泉」です。
なぜ別の銭湯まで取材したのか。
理由は、なんと「釜」でした。
渡部大羊先生は2026年4月、第3巻に関する制作の裏話をXで明かしています。
もともと配信版では、柿の湯の釜は薪を使う設定でした。
ところが、祖父の勝臣が一人で銭湯を支えていることを考えると、薪だけでは負担が大きいのではないかという話になったそうです。
そこで単行本では、重油も使える併用窯へ変更されました。
その設備を描くために紹介されたのが、パール温泉です。
パール温泉は柿の湯そのもののモデルではない
ここは源湯との違いを押さえておきたいところです。
パール温泉は、柿の湯の釜や設備を描くために取材された場所です。
そのため、
「柿の湯=パール温泉」
というわけではありません。
むしろ面白いのは、ひとつの架空の銭湯を作るために、作者が複数の実在する銭湯を見ていることです。
町の風景は岬町。
銭湯を描くためには京都の源湯。
さらに釜場を描くためには大阪市内のパール温泉。
柿の湯は、ひとつの場所をそのまま漫画にしたものではなく、実際に見て集めたものを組み合わせながら作られていることが見えてきます。
パール温泉も実際に入浴できる
パール温泉も現在営業している銭湯です。
場所は大阪市東成区中本3丁目。
2024年3月に「ゆとなみ社」が営業を引き継ぎ、リニューアルオープンしました。
『おかえり水平線』の聖地というと、どうしても漫画と同じ景色を探したくなります。
パール温泉の場合は少し違います。
第3巻を読んでから訪れると、「この銭湯の裏側を作者も見たのか」と作品づくりそのものを感じられる場所です。
「柿の湯」は実在する?
実在する一軒の銭湯をそのまま描いたわけではない
ここまで分かると、「結局、柿の湯そのものは実在するの?」という疑問も出てきます。
今回確認した範囲では、作中と同じ「柿の湯」という銭湯があり、それをそのまま漫画にしたという公式情報は見つかりませんでした。
確認できるのは、作者が実際の銭湯を取材していることです。
源湯を取材し、さらに必要な設備についてはパール温泉まで訪れています。
そのため、柿の湯は「この一軒がモデル」と考えるより、複数の取材先から必要な要素を取り入れて作られた銭湯と考えた方が、現在分かっている制作過程には合っています。
「町のモデル」と「銭湯のモデル」は別だった
『おかえり水平線』の舞台を調べると少しややこしく感じるのは、このためです。
舞台となる町は大阪府岬町。
ところが、銭湯の参考になった場所を追うと京都や大阪市内まで飛びます。
つまり、
「源湯が京都にあるから舞台も京都」
ではありません。
反対に、
「舞台が岬町だから柿の湯のモデルも岬町にある」
とも限りません。
作品の背景を作るために、現実にある複数の場所が使われています。
『おかえり水平線』の聖地巡礼はできる?
岬町では作品に登場する海辺の空気を感じられる
『おかえり水平線』の舞台を訪れたいなら、まず候補になるのは大阪府岬町です。
第4巻発売記念PVも、実際に岬町の風景を撮影して作られています。
漫画の舞台そのものを歩きたい人には、こちらが本命です。
岬町は大阪湾に面しているため、『おかえり水平線』を象徴する海辺の景色も実際に見ることができます。
ただし、町全体が作品の観光施設になっているわけではありません。
住宅地などを訪れる場合は、地域で暮らしている人への配慮も必要です。
銭湯なら京都の源湯へ行ける
柿の湯の雰囲気を感じたいなら、京都の源湯があります。
作者が実際に取材し、第4巻PVの撮影にも使われた場所です。
こちらは現在も普通の銭湯として営業しています。
だからこそ、訪れる際には「漫画の撮影場所」ではなく、地元の人が利用する銭湯であることを忘れないようにしたいところです。
浴室などでの撮影についても、店舗のルールに従う必要があります。
パール温泉では作品づくりの裏側を感じられる
そして少しマニアックな聖地が、大阪のパール温泉です。
こちらは町のモデルでも、柿の湯を丸ごと再現した場所でもありません。
第3巻に描かれる銭湯設備の取材先です。
岬町、源湯、パール温泉。
同じ『おかえり水平線』につながる場所でも、作品との関わり方はそれぞれ違います。
この違いを知ったうえで巡ると、普通の聖地巡礼とはまた違った楽しみ方ができます。
なぜ今『おかえり水平線』が注目されている?
「次にくるマンガ大賞2026」Webマンガ部門1位に
『おかえり水平線』は、2026年9月16日に発表された「次にくるマンガ大賞2026」でWebマンガ部門1位を獲得しました。
作者は渡部大羊先生。
「少年ジャンプ+」で連載され、2026年9月4日にはコミックス第4巻も発売されています。
作品を今回の受賞で初めて知った人もいるでしょう。
そして実際に読み始めると、遼馬や玲臣たちだけでなく、海辺の町や昔ながらの銭湯そのものが気になってきます。
そんな作品だからこそ、「舞台はどこ?」「柿の湯は本当にある?」と調べたくなるのかもしれません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 『おかえり水平線』の舞台は大阪のどこですか?
A. 大阪府泉南郡岬町です。2026年9月に少年ジャンプ+公式YouTubeで公開された第4巻発売記念PVで、「作品の舞台である岬町」と明記されています。
Q2. 『おかえり水平線』の舞台は和歌山ですか?
A. 舞台は大阪府岬町です。岬町は大阪府の最南端にあり、和歌山県と接しているため、和歌山と間違えやすい場所でもあります。
Q3. 『おかえり水平線』の柿の湯は実在しますか?
A. 作中と同じ柿の湯が実在し、それをそのまま描いたという公式情報は確認できません。ただし、京都の源湯など実在する銭湯が取材されています。
Q4. 源湯は『おかえり水平線』のモデルですか?
A. 源湯は作者が実際に取材した銭湯です。少年ジャンプ+公式の第4巻PVでも「取材協力していただいている源湯」と紹介され、PVの撮影にも使われています。
Q5. 『おかえり水平線』の聖地巡礼はどこがおすすめですか?
A. 物語の舞台を訪れたいなら大阪府岬町、銭湯の取材先を見たいなら京都の源湯が代表的です。大阪市のパール温泉も、第3巻に登場する釜場の取材先として作品と関係があります。
まとめ
『おかえり水平線』の舞台を追っていくと、漫画の背景がひとつの「モデル地」だけでできていないことが分かります。
海辺の町を形づくるのは大阪府岬町。
柿の湯には、京都の源湯で作者が見たものが取り入れられています。
そして銭湯の裏側まで描こうとすると、大阪のパール温泉へ取材に行く。
現実にある場所をそのまま漫画へ移すのではなく、必要なものを一つずつ拾って、作品の中にしかない「柿の湯」を作っているわけです。
そう考えると、背景に描かれた浴室や釜場も、ただの風景ではなくなります。
海辺の町も、銭湯も、そこに人が帰ってこられる場所として描かれている。
タイトルにある「おかえり」という言葉まで、少し違って見えてくる作品です。


